腫瘍マーカの独り言(その2)
前回は腫瘍マーカの独り言を二つ示しました。
抗癌剤によって多くの癌細胞は死滅したでしょう。
しかし,休眠しているだけのしぶとい奴がいるのです。
しかもそのしぶとい奴は癌の幹細胞だったりするのです。
あー。待って。これ大腸癌の話ですから。
あなたの癌に関してはご自分で調べてくださいね。
抗癌剤で完全に死んでしまうものもありますから。
この後,2007年の緊急入院の時からの腫瘍マーカーのデーターを全てもらいました。
このように自分の腫瘍マーカーを自分の癌に合わせて解析することは自分でやらなければいけません。
先生は一般的な考えで判断しますから。
「一般の人はこの場合このように考えるけど,あなたは変わっているから違う考えで行く。」
とか言ったら医者失格ですから。
この変わっている私を見つけるのは私しかいないのです。
まあ,ここで長々と私の話をしていてもしようがありません。
まず,あなたは測定した検査の結果を取りこぼしなく全てもらってきてください。
特に時間的に測定できていなかった腫瘍マーカーは後からでいいのでもらってきてください。
その腫瘍マーカーの値を数字でいいので紙に書きだしてみましょう。
何か傾向がつかめますか?
なんとなくですが徐々に上がっている,あるいは下がっている。
このちょっとした傾向を見逃さないのです。
しかしちょっとした傾向を1つのデーターとしてまずは捉えることが大切です。
そうでないとこのちょっとしたことで,気持ちが不安定になってしまうからです。
ちょっとした傾向で癌細胞が増えたり減ったりしていることはおそらくないと思います。
あなたのデーターは私のように手術や抗がん剤を挟んでいて,わかりやすいデーターではないかもしれません。
それでもデーターは記録しておいてください。
何か治療を変える提案があったとき,あるいは病院を変えようかと思った時,あなたオリジナルの指標があるとものすごく心強いのです。
「腫瘍マーカー」
これは重要な指標です。
個人差や他の要因で変動するからあまり,これに頼りすぎるな,という意見。
ごもっともです。
でも「腫瘍マーカー」
これは私にとっては何よりも重要で鋭敏で頼りになる指標なのです。