また再発。もう死にたいとはっきりと意識する(その2)。
前回は2回目の手術後の外来で再,再発の告知を受けたところです。・・・
そして次の先生の言葉。
「でもまだわかりません。CTを取ってみましょう」
そしてCTを撮った後の夫婦での面談で。
「やはり,再発です。肝臓に2センチの癌が数か所できています。」
「抗がん剤またやりましょう。フォルフォックス+アバスチンはもうやれないのでフォルフィリ+アバスチンで行きましょう。」
「今回は手術不可能なところにできてしまいました。下大動脈のすぐ近くです。抗がん剤は治療というよりは延命のためにやります」
その時私が思ったことは,
もうわかってたよ。
これ何なの?
ひどすぎでしょう!!
ああ。でも1回目ほど私取り乱してないわ。
というかもう駄目でしょう。正直。
再発はやばいでしょう。もうどうあがいてもダメだわ。
というか平穏な時間がせめて3か月くらいは欲しかったわ。
ここで死ぬなら,1回目の時に死にたかった。
でも,時間稼げて子供たちの事,軌道に乗せることはできたわ。
でも,目に見えないくらい小さいものが1か月で2センチになったとかありえる?ありえないでしょう!
取りきれてなかったんじゃない?
取りきれてなかったんじゃない?
取りきれてなかったんじゃない?
「先生!取りきれてなかったということですか!!?」
ついに心の中の声が表に出てしまいました。
それまでお世話になって神のように思っていたI先生に,初めて疑いの目を向けてしまいました。
先生は
「取りきったつもりです。でも1か月で2センチになってしまった。」
「それまで潜んでいた小さなものが,大きなものが無くなったことで表に現れて急激に大きくなったとしか考えられない。」
とおっしゃいました。
私はもう何もいう元気はなくなって頭が真っ白になっていました。
その時旦那が,
「延命のための抗がん剤ならば,受けるかどうかは今決められません。」
「セカンドオピニオンに行きます。」
「国立がんセンターに紹介状を書いてください。」
と話を進めました。
この展開は一応事前に私たち夫婦で話し合っていたことでした。
これまでの最大の失敗はセカンドオピニオンを受けなかった事です。
この失敗を二度と繰り返さないために,もし最悪のことになってもセカンドオピニオンを切り出そう,と話し合っていました。
しかし,この時の私の心境は,
「一応私無しで子育ては回るように段取りは付けた。なのでもう死んでしまいたい。その方が楽。」
これまでこんなにはっきり「死んでしまいたい」と思ったことはありませんでした。
しかしこの時はっきり「死」を選びたい心境になったのでした。