6回目の抗がん剤を受けたのに。(その1)
ものすごく,ものすごく期待してたのに,相手は忘れていたという経験はありませんか?
そういう時,心の中でがっくりきますよね。
というか「あれ,もしかして忘れてるかも。」と半分気が付いているのに黙っていて,やっぱり忘れられていた事が判明すると怒りがこみ上げてくるとかありませんか?
で,そういう時「ああ。忘れてたんだ。じゃあいいよ」とか言って平静を装っていても,心の中は嵐のように暴風が吹き荒れているということはありませんか?
6回目の抗がん剤を受ける前に旦那は以下のように言いました。
「抗がん剤をもう1回受けてほしい。そうすれば6回受けたことになる。」
「セカンドオピニオンの時,がんセンターの先生は6回抗がん剤を受けたのちCTを取ってどうするか考えると言っていた。」
「今かかっている病院で同じ処方の抗がん剤を6回受けた」
「リスクがあっても手術を念頭に診察してもらおう」
「その際,考えられる中で最も手術に定評のある病院に転院しよう。」
「どの病院にしたらいいか全くわからないから6回目の抗がん剤を受けている間に俺が策を練る」
私はこの「俺が策を練る」という言葉にものすごく期待していたのです。
うちの旦那は凄く頭が切れるのです。いい意味でも悪い意味でも。
なので凄い策を練ってくれているはずだと思っていました。
6回目の抗癌剤,もう身体も心も完全拒否していました。
しかし「これでとにかく終わりだ」と思っていたので何とか受けたのです。
金曜日,Kさんに送ってもらって2階のベットに倒れこんで何回も吐いて悪寒に苦しみながら苦しさを逃すための思考は今回は2つでした。
1,パン屋さんをお店は無しでとにかくやろう(その頃,ガレージのパン屋さんは時間的に無理かもしれない。店舗無しでやってしまおうと考えていました)
2,旦那の考えた策に従って転院しよう,いったいどのような策を立ててくれるのか,楽しみだ。
この2つを考えながらなんとか乗り切り,月曜日を迎えました。