子育てと闘病を両立する方法。

大腸がんステージⅣの闘病と子育てを両立させ最終的に完治した闘病記を記します。

入院から1.5か月。退院してやっとわが家へ。

1回目の手術の最もつらい時期が過ぎフル装備が取れ始めた頃,回復していくうれしさとともにちょっとした不安が出てくると思います。

手術直後の話はこちら(リンク)↓↓↓

 

calendura2009.hatenablog.com

 

とこちら(リンク)↓↓↓

 

calendura2009.hatenablog.com

 

それはシャバに出ていく不安です。

病気である程度長い入院生活を送った場合,病院でのリズムが作られています。

朝6時に起きて,朝食が出てきて,採血をして,回診が来て,シャワーを浴びて,昼食を食べて,午後面会の人と会い,夕食が出てきて,歯磨きして寝る。

こんな生活に慣れ切っているのに,帰ると,ご飯も自分が作らなければいけませんし,風呂は夜に入るので,必然的に寝るのが遅くなります。

病院ライフが板についた身としてはシャバに出ていく事は不安がいっぱいなのです。

私の場合は「退院しても当分は何もできないよ!」

としつこいほど家族に言い聞かせて退院しました。

実家の母が当面家事をやってくれることになったので,家でも病院のように暮らせるはずでした。

ところが・・・。

「我が家」に帰ってきてみると病院とは空気が違うので病院のように暮らせないのです。

空気感,というか雰囲気は人間が生きていくうえでかなりの部分を占めているなと実感しました。

日中明るい時間に家で寝ていても全く眠れませんし,おちおち寝てられないのです。

お母さんスイッチがONになってしまうので,

「僕の鉛筆がない~!」とか「雨でかっぱびしょびしょ~」とかにいちいち反応してしまうのです。

また,私の母が「今日は肉じゃがにするわ」と朝言っていたのを昼にふと思い出し飛び起きて,キッチンへ行って

「お母さん!肉じゃがに白滝入れんとって。うちは入れんけん」と言いに行って,

「ほんだら,ちょっと味付け見てくれる?ちびちゃんにばあちゃんのご飯まずいとか言われたら困るけん」

とか言って結局夕食作る間一緒にキッチンにいることになるのです。

なんだかんだ言って退院後家についた瞬間にお母さんに戻ってしまうのです。

でもこれってなんて幸せな事でしょう!

私の居場所はしっかりあって,しかも私の居場所に再び戻れたのです。

この瞬間を心から味うことが大切です。

だって永遠ではないですから。

私はこの時間は3か月でした。

3か月後はまた病院に逆戻りでした。

いま,闘病中の人に言いたいこと。

「もし,家に帰れたら,それがたとえ1日でも味わい尽くせ!五感をフル活動して。感じまくれ!」

と言いたいです。