手術後は何をするの?補助化学療法。
さあ。とうとう癌の手術が無事終わりました。
でも気になることがありますよね。
癌・・・!。だったのですから,いくら手術で取り切れたといっても目に見えない癌細胞が散らばっているかもしれません。
そのような目に見えない癌細胞が成長して再発!ということにならないように手術後は・・・。
補助化学療法を行います。
補助的な抗がん剤治療ということです。
私の場合は補助化学療法としてTS-1という抗がん剤を飲みました。
飲み薬です。びっくりしました。
抗癌剤と言えば点滴で投与しているイメージがあったので・・・。
TS-1は胃がん用の抗がん剤ですが,大腸癌にも効果があるとその当時(2007年ごろ)言われ始めたのです。
でも抗がん剤という言葉が恐ろしく,苦しみでのたうち回っているイメージがあったのでとても恐れていました。
初抗がん剤を飲む日が来ました。
副作用は軽いと聞いていましたが,飲んだあと何が待ち受けているのか不安でした。
そして飲んだ後・・・。
何も起こりませんでした。
そうなんです。
TS-1は私にとっては全く副作用のない薬だったのです。
一般的に術後の安心のための補助化学療法は軽い場合が多いようです。
明らかに転移していてそれを押さえるための補助化学療法はおそらくきついと思います。
なので私の場合は・・・。
楽ちん幸せな術後補助化学療法タイムでした。
この期間が癌発覚後の一連の闘病生活の中で最も幸せな期間でした。
手術によって癌は切除できたし,家に帰れたし,ご飯を作れたし,ご飯が食べられるようになったし,抗がん剤やってるけど軽いし・・・。
もうハッピーライフです!
抗がん剤投与中は日に焼けるのは厳禁なので,帽子をかぶってお出かけを楽しみました。
「癌でステージⅣとか言っても全然楽じゃん♡」と毎日を楽しんでいました。
本当に開放感があって楽しかったです。
病院という監獄から出所してきて,晴れて自由の身になったのです。
ステージⅠやステージⅡの人はこのまま幸せな術後生活を楽しみ,そのうち補助化学療法も終わって本当の自由の身に戻るのです。
そう。日常に帰っていくのです。
しかし・・・。
ステージⅢやステージⅣの人はもしかしたらこの幸せは束の間の幸せかもしれません。
不気味なことを書いてごめんなさい。
でもそうなんです。
癌は目に見えなくても転移して広がっている可能性が高いのです。
なので・・・。
この手術後の開放感に満ちた幸せな日々を1日,1日かみしめて味わってください。
1分,1秒無駄にしないでください。
子供たちの笑い声をかみしめ,けんかしていたら仲裁している自分を楽しみ,ご飯を作っている自分を楽しむのです。
何か月もご飯を作れなかったのです。
ご飯を作るという母としての素晴らしい仕事を楽しんで幸せをかみしめてください。
病院の面会に仕事の合間に通ってくれていた旦那さんにご飯を作るのです。
そして頑張った自分のために美味しいご飯を作るのです。
闘病期間中何回まともにご飯が作れるかわかりません。
今日の夕飯を作るということは何回出来るかわからない貴重な経験を1回使ってしまうことなのです。
無駄にしないように。幸せをかみしめてください。
この幸せな期間が終わって何が待ち受けていたかは次回書きます。