子育てと闘病を両立する方法。

大腸がんステージⅣの闘病と子育てを両立させ最終的に完治した闘病記を記します。

回診時は質問できない!入院生活あれこれ(その1)

突然自分が癌であることを告げられ手術までの間入院しているとします。

その時の気持ちの動きはどんな感じだと思いますか?

まずはもう何が何だかわからない状態で

「えっ,なんで? えっ,なんで私が?」

という言葉が何万回も頭をよぎるでしょう。

そして2,3日してその動揺が少し落ち着いて,留守宅の段取りもなんとかなってきたところで,

「ああ,私癌なんだわ。この私が癌になってしまったわ。」

と,とうとう現実を受け入れ始めます。

このあたりから主治医に質問したいことが山ほど出てきます。

まだ悪性か良性かわかっていいないときは

「悪性ですか?良性ですか?」

質問はこの1点になります。

悪性だとわかった後は,

「手術できるんですか?」

「手術はいつですか?」

「手術の後抗がん剤をするのですか?」

「手術しなければいけないのですか?」等々・・。

このような基本的に主治医が説明しなければならない事項は癌の告知の時に話してくれると思います。

問題は癌の告知,手術の予定等の説明を受けた後ベットに戻ってきてから,沸き起こってきた質問事項です。

これはなかなか聞くタイミングがないのです。

旦那さんは面談後うちに帰ってネット等で情報を集めまくるでしょう。

その結果主治医が説明したことに関して様々な質問が出てきます。

でも旦那さんがこの後,直接先生に会うのは手術前の面談の時だけです。

なぜなら面会時間には先生たちは入院棟にはいないからです。

なので「これとこれ・・・・(いっぱい)を先生に聞いておいて」

と旦那さんに言われます。

旦那さんの質問以前に,あなた自身がわからない事や質問したいことがいっぱい出てきていることと思います。

例えば

手術前に抗がん剤をやった方がいいという病院もあるけどどうなのか?とか,

手術だけで抗がん剤はやらない方がいいという情報もあるがどうなのか?とか

手術したとして生存率はどのくらいか?とか

手術しなかったとしてあと何年生きられるか?とか

手術して抗がん剤をやったとして悪いQOLで少し延命するのと,このまま何もしないで良いQOLで少なめに生きる方がいいのではないか?とか

もう一杯出てくるわけです。

(QOLとは生活の質ということです)

そもそも生存率とか何が分母で何が分子かよくわからないし,

平均1年延命するといわれても「えっ?1年?」って感じでどのくらいありがたい事なのかもよくわかりません。

余命何か月とか言われても,「えっ,そんなに少ないの?」という感じです。

実際は同じステージⅣでももう死の直前の人と,ステージⅣになったばかりの人の平均の余命ですので何とも言えないわけです。

このようにふつふつと沸き起こる質問を主治医にしようと思ってもそのタイミングがありません。

朝の回診時に質問すればいいと旦那さんは言うでしょうが,回診時はまず無理です。

そのグループの先生と看護師を何人も引きつれてやってきて

「具合はどうですか?」

「まあまあです」

「予定通り今日は内視鏡ですね」

「はい」

「では」

って感じで行ってしまいます。

このもう去る体制になっている先生に

「あっ,先生待ってください。手術して抗がん剤をやったとして悪いQOLで少し延命するのと,このまま何もしないでいいQOLで少なめに生きるのとどちらがいいでしょうか?そもそも生存率って分母は何なんですか?」

とか聞いたら絶対に嫌な顔をします。

もちろん聞いてもいいですよ。患者なんですから。

でもどうせ聞くなら有益な情報がほしいですよね?

回診は要は儀式みたいなものなので,「ははーっ」で終わった方が得策です。

回診時に自分より偉い先生や同僚がいるような環境であれこれ聞くより,主治医一人に聞く方がいいのです。

ではどうするか?