最強の分子標的薬アバスチン(その1)
闘病において重要なポイントはタイミングです。
私の闘病の三大タイミングの一つはアバスチンの認可が下りたことです。
私は術後まだ病院に入院している時,
「分子標的薬のアバスチンの認可が下りた!大腸癌患者に朗報!」
というニュースが新聞に載っていました。
看護師さんに聞くと
「そうなの! 桜井さんも使えるわよ。あっ。でも再発してないんだから使わないか」
と言っていました。
それで結局再発してしまったので使うことになりました。
私はこの時地元の救急病院のM病院に手術,入院していたのですが,その病院でアバスチンを使った患者第二号になりました。
第一号の人はすでにアバスチンなしの抗がん剤を何年かやっていた人だったので,最初から使用したのは私が初めてでした。
ここで分子標的薬とは何か?ですが,
抗癌剤は癌細胞だけでなく正常な細胞にもダメージを与えます。
なので副作用があり,この副作用が患者を苦しめます。
一方,分子標的薬は癌細胞が持つ特異的な性質を分子レベルでとらえ攻撃します。
なので癌細胞だけにダメージを与えるので副作用がないのです。(全くないわけではありません)
私が使用したアバスチンは癌細胞が持つ血管再生を阻害するものです。
しかしアバスチンだけではあまり効果がなく結局従来から使用されていた抗がん剤と合わせて使用しました。
その2に続く