子育てと闘病を両立する方法。

大腸がんステージⅣの闘病と子育てを両立させ最終的に完治した闘病記を記します。

東大病院での大手術。きつい。(その2)

トイレに自力で行くのもそうです。

これまでは何とか行けましたが,今回は起き上がるのを助けてもらわなければ絶対に行けません。

また,毎日消毒の作業があるのですが,痛すぎて気絶しそうです。

身体からチューブが出ていて液を排出しています。

今回は胸の横からもチューブが出ているのですが,このチューブを抜くときも気絶しそうでした。

しかも抜いた後で胸水がたまってきて,胸水を抜く処置をしたのですが,この処置もとても痛かったのです。

毎日何らかの問題が発生して処置をするといった感じです。

1日を生き抜くのがとても大変なのに,3日目の朝,病室を移動しました。

ナースステーションから一番遠い4人部屋でした。

かなり辛い状態だったのですが,もう「病状の軽い人」になってしまったのです。

トイレには何とか自力で行けるようになっていましたが,チューブがスタンドの機械に2本つながっており,自力での移動は大変でした。

シャワーは自力では無理だったので,別室で髪を洗ってもらっていました。

しかし,この部屋に移るとなんとなく自力でシャワーを浴びる感じなのです。

無理ならいいですよ,と看護師さんは言ってくださいますが,なんとなく自力でと感じてしまうのです。

そんな感じでついて行けない自分が情けなく,自分のことでいっぱいいっぱいだったのです。

しかし,ふと周りに目を向けてみました。

いえ。同室の3人とは挨拶もしたし,誰だかわかっているのですが,そういう意味ではありません。

この3人の方の生活を観察してみたのです。

そして,何を感じ,何を考えているか,洞察してみたのです。

この経験は貴重でした。

何年もたった今でも,たまに思い出し自分に喝を入れています。

まるで映画のような,でも映画ではなく実際に私の横で起こっている事実なのです。

このことを次回書きます。