病院の花嫁は愛されている。(その1)
私の隣のベットの花嫁は皆に愛されていました。
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ある日電話をかけるため談話室に行きました。
談話室にポツンと一人で座っている女性がいました。
花嫁の母でした。
私はこういう時話しかけないのですが,この日はこの女性に話しかけました。
娘さんのご結婚おめでとうございます,から始まっていろいろ話しました。
彼女は寂しそうな複雑な顔をしてこんなことをおっしゃいました。
「私は下関に住んでいるのですが,本当は地元の病院で闘病してもらいたかったのです。」
「そうすれば私は全面的に支えることができます。」
「そもそもこんなに若い娘がこんなにひどい病気になってしまったこと自体私のせいかもしれません。」
「私が育てたのですから・・・。」
「しかし,娘は残りの人生を彼と過ごす事に決めてしまったのです。」
「彼にも申し訳ないし,それに私がしてやれる事がなくなってしまったのです。」
「今も彼氏が来ているので私はこちらに来て時間をつぶしています。」
私はなんだか心が息苦しくなりました。